故人のもっと縁の深い人が喪主になります
 喪主は遺族の代表者です。故人が生前に喪主を指定していた場合には、故人の意志に従います。指定がなかった場合は、家族や親族の間で協議して決めます。故人の配偶者など、最も身近な人が務めるのが一般的です。喪主は一人とは限りません。配偶者と長男、子供全員というように、共同で喪主を務めることもあります。配偶者がなく、子供が未成年の時には、親族の中から後見人を立てます。血縁者がいないときは、友人や知人が施主となり、喪主の代わりを務めることになります。
葬儀の費用を出す人が施主になります
 施主は喪主が兼任することが多く、その役割も、喪主と混同されていることが多いようです。喪主は遺族の代表として弔いの中心になります。施主は「お布施をする主」という名前の通り、葬儀の費用を負担して運営に当たります。喪主になる人と施主になる人が異なる場合には、施主は葬祭業者との打ち合わせに、必ず参加しましょう。葬儀社との打ち合わせに大半にお金のことが関わってきます。施主のいない場での話を進めると、後の支払い段階で、もめ事が起こりかねません。
最近では葬儀委員長を立てないこともあります
 かつては喪主や遺族の負担を軽くするため、葬儀のこまごまとした実務を担う世話役を、地域の人が務めました。世話役の代表が葬儀委員長で、葬儀全体を取り仕切ります。地域社会のつながりが弱くなった現在では、世話役や葬儀委員長を立てることが少なくなっています。しかし自宅で行う場合には、親族や親しい近所の人や職場の人に、お手伝いをお願いすることが多いようです。どれだけお手伝いをお願いするかは、葬儀の規模によって異なります。葬儀を営む場所によっても異なります。
 例えば、斎場を利用する場合は、斎場の係員がサービスをしてくれますので、受付程度ですみます。最低でも受付係と会計係、返礼品係、配膳係は必要です。駅から式場までの道に立って案内する係や、駐車場を案内する係も必要になります。今日でも、隣近所の人が中心となって、世話をする習慣がある地域もあります。
お手伝いへのお礼

 地域によってはお手伝いをしてくれた人へのお礼に心付けを渡す習慣があります。金額は2千円から1万円と、地域によってばらつきがあります。地域の人に相談してみるといいでしょう。表書きは「御礼」か「志」とします。ただし、相手が目上の場合、現金を送ると失礼だとされることもあります。その場合、商品券を送っても良いでしょう。また、一人ひとりに御礼をするのではなく、町内会や職場などの単位でまとめて御礼をしたり、現金に菓子折などを添えて、配ることもあります。
お金に関する仕事は
業者に依頼できない場合もあります
 受付係と会計係は、業者は原則としては引き受けません。お金を扱うため、後でトラブルがあると困るからです。親族や信頼できる知人、友人などにお願いしましょう。
●葬儀通夜で必要となる係●
葬儀・通夜で必要となる係

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